2012年7月8日日曜日

タマムシ

 もういなくなったのだろうか今時分夏休み前の小学校の校庭にあったエノキの上の方を飛び回っていた昆虫、それはタマムシ。
 金緑色と赤に近い色だったと思うが二種類の金属光沢の筋が背中にある甲虫、光線の具合により色が種々に変わるところから「玉虫色の・・・・」などと立場により都合よく解釈できる例えに使われているが最近はタマムシがいなくなると共に使われなくなったみたい。
 僕が初めてタマムシを捕まえて美しい羽に感動していた時に、その羽根を一面に散りばめた厨子があると聞いた、それは素晴らしいものだろうと想像し一度見たいと思った。
 小学校の高学年になり国立博物館へ見学に行った時に玉虫厨子と書かれた薄汚れた汚い台座の付いた箱があった、これが昔聞いた玉虫厨子と分かり探してみてもタマムシの光った羽は見られない。
 先生からここにあると教えてもらったと記憶している、戦後間もない頃で厨子にまで手が届かず磨いてなかったのだろう、しかしタマムシの羽は先日見に出かけたがやはり煤けた二三枚しか見えなかった。接着剤が無かった古代に漆で固めたのだろうが磨いたりしているうちに徐々に剥がれてしまったのだろう。
 子供の頃に想像していたピカピカの厨子が見たかったが自分で作るにしても羽がないのだから仕方がない。


紫陽花を見収める寺傘の列   枯沼

2 件のコメント:

ター さんのコメント...

ボクが初めて見たのは昨年の夏、磐田市内の公園で。残念ながら死骸で、アリがたかっていました。絶滅したわけではなさそうですね。

さんのコメント...

ター 様

 珍しい昆虫ではなかったと思うのですが、エノキで待っていれば必ず捕まえられたと記憶してますが残念ですね。