2011年8月20日土曜日

ボウフラ

昨夜、久しぶりに僕と同じ年で志ん生さんの直弟子金原亭伯楽さんの唐茄子屋政談をテレビで聞いた、法政を中退し弟子入りし現在72歳の巧い語り口。
勘当された若旦那が金が尽き唐茄子を売り歩く、疲れて倒れたところで助けてくてたおじさんが辛抱しなければだめだ、「ボウフラも蚊になるまでの浮き沈み」と云うだろう苦労しなければと諭す。
このボウフラの浮き沈みの例え話が実に巧くボウフラが蚊になるまでの習性を観察し捉えている。
ご存知の通り、蚊の幼虫ボウフラは蚊になるまで水中で生活し空気を吸いに液面に浮かび又沈む動作を人生の浮き沈みに例えるとは江戸時代の原作者の巧さに感心した。


どぶ板も長屋も無くてオハグロよ    枯沼

3 件のコメント:

zenzii さんのコメント...

ラジオでは古典落語も浪曲も良く聞いた
今はその気で探さないと聞くことも出来なくなってきました。
どうも一般市民はバラエティのお笑いの渦に巻き込まれているようです。

三四郎 さんのコメント...

あの人情噺、はしょらないで全部聞いてみたいですね。シニア世代のいい噺かさんです。ホール落語でしたから全部やろうと思えばできたはずなのに…。

さんのコメント...

zenzii 様

 よき日本の古典芸能と芸人がいなくなりつつあります。
何も準備してこなくて失敗するのが芸と思っている芸人がいるそうです。

三四郎 様
 
 そうですね、最近長講一席が無くなりましたね。